収穫加速の法則

急速に変化する収穫加速の法則

多くの科学者や数学者などによれば、技術の進歩の速さは加速度的に進んでいくといわれています。

そして、加速度的に進む技術の速さを、より多角的に考えたのが『The Singularity Is Near:When Humans Transcend Biology(シンギュラリティは近い/人類が生命を超越するとき)』の著者であるレイ・カーツワイルです。

カーツワイルは「シンギュラリティ」と呼ばれている技術的特異点は、人工知能だけで起こることではなく、遺伝子工学やナノテクノロジー、さらにはAIを示す「ロボティクス」などがそれぞれ進歩することによっておこると予測しています。

「収穫加速の法則」と呼ばれるこの法則は、進化の過程を示す指数関数曲線となりますが、ある地点を境に急激に上昇するような形となります。

 

収穫加速の法則の例

たとえば、中世の時代、グーテンベルクによる活版印刷機が発明されると、それに付随して製本術や識字力の向上という進歩が見られました。
そしてそれらの進化は、ルネサンスや宗教改革、科学革命といったさまざまな分野に絶大な影響を及ぼしていったのです。

時代こそ違えど、活版印刷の発明などは、この当時のシンギュラリティと言っても過言ではないのかもしれません。
カーツワイルの収穫加速の法則を、コンピュータ市場において理論化した「ムーアの法則」と呼ばれるものがあります。

ムーアの法則によれば、ひとつの集積回路の中に組み込むことができるトランジスタの個数は18ヶ月ごとに2倍になるといいますが、それに対してトランジスタを詰め込める量には物理的な限界が訪れるはず、という反論があります。

しかし、現在では、従来の集積回路にかわりチップが垂直に積み上げられる3Dプロセッサチップというものも開発されており、3Dトランジスタなるものも生まれています。

これは、ムーアの法則によって描かれた進化の法則が、コンピュータ市場だけでなく製造に関わるさまざまな分野の進化があったからこそ実現することができた「収穫加速の法則」的な技術の進歩ということができます。